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2017/09/05(火)

腰痛3.「骨が悪い」⇒「腰椎圧迫骨折」

カテゴリー:腰痛

 

どこが悪いかで分類して分かりやすくしてみようと思います。

最悪なケースから紹介しましょう。
「腰椎の圧迫骨折」です。
文字通り、腰椎が圧迫されて潰れます。

素因として「骨粗鬆症」があるか、大きな外力がかかった場合です。
骨粗鬆症と言えば高齢女性。このような方が、転んだ、尻もちをついたなど、
大きな衝撃が加わった後に、動くと発生する鋭い痛みがあったら要注意です。
安静にすれば割と楽なケースもありますが、骨折による悪寒・発熱がある場合は危険です。
高齢女性に限らず、中年男性でスノーボードで転んだというケースも経験しています。
痛くなったキッカケを問診で取る事が非常に大切だという代表ですね。
急性腰痛の場合、何をやっても改善しない、あるいは何度やっても戻る場合、無理せず整形外科に送る勇気も持ちましょう。
長期臥床で認知症や廃用症候群、変形、脊柱管狭窄、神経障害などの後遺症も心配です。

経験したケースは3症例紹介できます。

1. 80代前半女性
自宅ベランダでイスにつまづき前方に転倒。
手をつき支えるが、その際に腰部に鋭い痛み。数時間後に悪寒と発熱。
かかりつけの脳神経外科に緊急搬送。
以前撮影してあったMRI画像と比較して、差異が明確に認められ、圧迫骨折と診断。コルセット固定で40日入院。
大きく後遺症は無いが、家族によれば「少しボケた。」とのこと。少しで済んだのは驚異的である。

2. 70代女性
過去に何度か腰痛を経験。症状はそれほど強くなく、自分で対応。
自宅居間で転倒し、かかりつけの整形外科へ。圧迫骨折しているが入院はせず。
これが後々大きな問題の原因になる。
自宅で安静にし、寝たり起きたりの生活。
ADLは著しく低下し、同居の夫(70代)が世話をするが、それほど家事ができる人では無いので、食事は外食かコンビニかホカ弁などで済ます。
栄養状態と衛生状態の悪化で徐々に認知症症状が出始め、自力での歩行は困難になり車椅子での外出。
家族は夫の他に長女が居るが、既に結婚しており、遠隔地で生活。
他に頼る親戚も無く、周囲には医療機関がほとんど無い。内科で整形外科分野も見るような地方。
車を走らせれば医療機関くらいはあるが、夫のも病弱なため通院は難しい。
自宅は徐々にゴミ屋敷と化し、足の踏み場もない状況。様子を見に行った娘がなんとかしようと一週間ほど泊まり込みで努力をするが、限界を感じ長女の住居近辺に転居を計画。
長女の夫は、二度手間と非効率さを感じて同居を申し出る。
一軒家に山積みになったゴミを処分し、築50年ほど経過しているので取り壊し。
約300万ほどかけて解体し更地に戻して売却。
夫婦二人とも要支援2を取得して、リハビリデイサービスに通うようになり、家族の協力もあり
回復。現在は長女とその夫、孫2人、ウサギ4ウサとネコ2ニャンコと暮らす。
転居先は首都圏大都市であり、医療も介護も充実しており、物忘れ外来に受診した際、「正常圧水頭症」と診断。
L-Pシャントをインプラントし、認知症症状は軽減している。

この話は追って話題にあげるとして、実は圧迫骨折が引き金になったのではないかと私は考えている。
圧迫骨折の場合、入院させた方が重篤な後遺症を避けられるのではないだろうか。
やけに詳しい症例報告なのは、この患者さんは私の義母だからである。
わりと元気ですよ。車いす無しで歩けるようになっていますし、もともとボヤケた人なので天然なのか認知症なのかが微妙ですが(笑。
オペしてから、会話の反応が良くなったのはハッキリ分かる成果です。

3. 40代男性。
建設業。体格はタテもヨコもあるタイプ。腰痛を訴え来院。
通常の健康保険ではなく、自己契約をしている傷害保険での通院を希望。
自費支払で、後からご自身で請求されるとのこと。
通院頻度は1日おき。合計で4回程度。
数回の施術するが、その日は軽減するが1日もたないとのこと。  
同僚の鍼の先生による施術もするが、効果は薄い。
建設業の為、腰の負担は大きく、日常のものかとも考えられるが、よくよく話を聞いてみると、以前から腰痛はあったが、来院数日前にスノーボードで何度か転倒しているという。
整形外科受診を推奨し、数日後に来院。
その際に圧迫骨折である旨を伝えられる。
マサカの若年男性の圧迫骨折。
改善が認められない。あるいはどう頑張っても痛みが戻る場合、自分の技術の足りなさも考えられるが、無理に引っ張ったりせず、一度整形外科受診を勧める必要があるのではないだろうか。
努力も大切だが、根本的にどうにもできないケースもある。
治療家として、自分の収入やプライドよりも、患者さんの予後を最優先に考えるべきである。

整形に行きました⇒自院に来なくなりました

患者さんが治ればそれでも良いんじゃないですか?
ただし、整形外科に送る場合はどうだったかをご連絡頂く事と、治らなかったら再度頼って頂く約束を取り付けるのは必要です。

私的な症例報告で、長くなりましたのでこのへんで。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。

 

 

 

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