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2017/09/23(土)

腰痛12.「骨が悪い」⇒「脊椎カリエス」

カテゴリー:腰痛

 

リボンの色が違いますが。

もう一つ危険な腰痛がありました。
脊椎カリエスです。

結核の感染巣が脊椎に及ぶ場合です。

せっかくなので、感染症検査で長年生活してきた身として述べさせて頂きましょう。
接骨院や整体に従事している人間で、このへんを伝えられるのはそう多くないハズですから。

結核は国内では過去の感染症だと思われています。
マンガやアニメなどで、細身の儚い系の人物が、「ケホケホ」と咳込み、その手に血がついている事を隠す。なんてシーンはよくあるものです。新選組の沖田総司氏あたりに端を発する描写なんだと思います。たぶん。

少し古いデータですが、結核という感染症の疫学を紹介します。
全世界で20億人が感染し、毎年800万人が新たに発症し、300万人が命を落としています。
国内では2000年の統計ですが、1年間で40000人が発症し、2600人が亡くなっています。
感染しているのと発症しているのとは別の話です。

感染=発症ではありません。
感染し、生着されて、増殖して何らかの症状を発症するのが感染症です。
常在菌を含めると、人の身体は自己の細胞の数よりも、細菌の数の方が遥かに多いくらいです。
常に細菌やウイルスなどの微生物が人体には侵入しています。
免疫が正常に、または活発に機能している時は、人の健康に害が及ぶほどの現象(症状)は発生しません。
また、生着されてどこかに潜伏していたとしても、増殖されることなく大人しく共存しています。
で、免疫機能が低下した時に、ドカンと増殖してワルさをする。これが発症です。
インフルエンザウイルスのような感染力が強く、増殖が早い発症しやすい病原微生物もありますが。

で、結核は口から入って気道を介して肺に到達します。
肺に到達すると、初感染病巣を作り、一部はリンパ節に病巣を形成します。
反応した免疫細胞が、その病巣を取り囲んで覆い固め、そのまま無害化されて免疫を獲得します。その後はある程度入って来た時に対応して、病巣はそれほど大きくならずに退治されます。

免疫機構が正常であれば。

例えば、休眠状態に入っていた病巣が、免疫機能が低下して増殖すれば発症します。
免疫で対処できないくらいの大量の菌量が入り込めば発症します。
別の原因で免疫機能が低下すれば、発症するかもしれません。
代表的なのは、過労・ストレス・低栄養・加齢・HIV感染です。
国内では少ないですが、海外への渡航が頻繁な場合はいかがでしょうか?
病原体に暴露される程度は国内の比ではないハズです。

もしかしたら超ベテランの女の子で、骨粗鬆症による圧迫骨折の他に、こういった原因があるのかもしれません。実際に「結核やったのよぉ。」とニコヤカに話されている方も時々いらっしゃいました。
『流注膿瘍』という言葉があります。結核病巣の膿が移動する現象です。
胸椎や腰椎にあった膿瘍が、そのまま下って腸骨に至る事も確認されています。
そんな病巣がある時に、脊柱の歪みが原因だからスラストして矯正とか、筋硬結が原因だから、強めのマッサージとか。
そんなことをしたらどうなるか。想像しただけでゾッとします。

正直言って、今回の話は脅しです。
滅多に遭遇しないケースだからです。
ですが、人の健康を預かる身だと自負するのであれば、その可能性は頭に入れて置くべきだと私は考えますが、アナタはいかがですか?

最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。

 

 

 

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