横浜市港北区で唯一の「慢性腰痛」専門整体院 一宇~ITIU~

「体にいい寄生虫」

藤田紘一郎　著
講談社文庫
ISBN4-06-264855-5

「笑うカイチュウ」シリーズの3冊目。
好んで寄生虫を自らの身体で飼育する名物教授の本です。
戦中または戦後世代では珍しくも無い、60代では子どもの頃に知っている、50代以下は少しずつ親近感や現実味が薄れていき、30代よりも若いと「キミが悪い」「キモチワルイ」と忌避の対象になる寄生虫の本です。

実は、前作2冊は読んでいません。機会があったら探します。

「この寄生虫はこういう特徴があるから、この病気に効果があるはずだ。」あるいは「この寄生虫はこんな健康増進効果がある。」と言われても、なかなか手を出す勇気は出ませんが、筆者の只ならぬ寄生虫への愛が溢れた微笑ましいエピソードが満載です。

広節裂頭条虫（サナダ虫）による貧血というものが北欧では良く見られるが、日本ではほとんど見られない。では、似たようなサナダ虫でも別の種類ではないだろうかと考え、自ら両方のプレロセルコイド(幼虫)を飲んで飼育し、それぞれを『出産』してその差異を観察したという。まさに身体を張った実学だと思う。やりたくないですが(笑)

ちなみに、花粉症に効く。とか、ダイエットに良いとか。立証するには実験のデザインを綿密に考える必要がありそうです。

衛生学的に勉強にもなり、日本屈指の学者先生のホンキで笑えてしまう側面を垣間見ることができる一冊です。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。